支部長あいさつ

manager-2016平成28年度土木学会中部支部長を務めさせていただくことになりました、岐阜大学の杉戸真太です。この1年間、土木学会中部支部の発展のために尽力して参りたいと考えております。

本年4月には、熊本県内での2連動の断層破壊による地震が発生し、50名近くの方々が家屋の倒壊等により亡くなられ、また20名近くの方々が関連死の疑いがあると報じられました。また、今でも非常に多くの方々が避難所等での生活を余儀なくされています。

21世紀に入っても、この「地震列島」とも表現される我が国において相変わらず地震災害の脅威にさらされていることを認識させられますが、一方、土木技術者としての眼で今回の災害の状況ならびにその復旧過程を見ると、以下の点が認識できるかと思います。

一つは、避難地域への復旧物資を送るための緊急輸送路、とくに高速道路網のような第一次の輸送路のネットワーク機能が早急に回復できたこと。さらには、強烈な地震動に対しても空港、港湾施設の被害が比較的軽微であったため、救援物資や人材派遣の中継拠点となる施設が早期に回復したことです。

これまでの同クラスの地震による震災とその復旧状況と異なった理由として、95年の阪神大震災や2011年の東北大震災を契機として様々な公共施設の耐震基準が大きく改訂され、それらに基づいて新設はもちろんのこと既存の公共施設の耐震改修が忠実に行われてきたことが挙げられます。このような土木技術による大きな減災効果についてはほとんど報道されませんが、今後、我が国の土木技術の社会貢献度を過不足なく積極的に社会にアピールしてゆくことが必要な時期に来ていると思います。

中部圏においては、リニア中央新幹線の着工や北陸新幹線の延伸、新名神・新東名高速道路の建設促進など、大規模プロジェクトが着々と進行しつつあり、災害時の地域防災・復興の拠点となる各自治体の庁舎の耐震化改修や建設、都市構造の再構築をはじめとした地域づくり・まちづくりも進められています。土木学会中部支部として、そして土木技術者個人の果たすべき役割はますます大きくなってきております。

安全・安心な社会を支えて頂いている会員の皆様の支部活動に対するご協力に感謝致しますとともに、今後とも皆様のご理解とご協力を賜りたいと存じます。

平成28年度土木学会中部支部長
杉戸真太
岐阜大学理事・副学長

中部支部会員数

2016年7月末日現在の土木学会中部支部会員数は、下表の通りです。

 正会員  個人 3,195名
法人 45団体
学生会員 953名
特別会員 41団体
合計 4,234名
フェロー会員 154名
名誉会員 24名