支部長あいさつ
令和6年度土木学会中部支部長を務めさせていただくことになりました、岐阜大学の小林智尚です。この1年間、土木学会中部支部の発展のために尽力して参りたいと思います。
令和6年は初日に能登半島地震が発生しました。この地震では被災地域までの道路が寸断され、また地盤の隆起により港湾の機能が失われてしまいました。これにより被災地域へのアクセスが制限され、災害救援作業に支障をきたしました。またその後の復旧作業でも電気・水道の復旧に時間を要し、被災地域の方々は不自由と不安な日々を過ごすこととなりました。この震災により我が国が自然災害の多発地域であるとともに、交通や水道などの社会インフラの重要性が改めて意識されることになりました。
この社会インフラを支える土木業界でも、近年の急速な社会変化に伴い、業界を取り巻く環境が大きくかつ急速に変わりつつあります。そして様々な問題が表面化しています。例えば、ディジタルトランスフォーメーションDXに代表される新技術や革新的手法が登場しており、これらの導入による効率性や持続可能性が求められています。また熟練した土木技術者の引退が進んでいる一方で若い世代の人材不足が深刻化しており、特に新たな技術や知識を持つ若手人材の確保が課題となっています。その他、品質管理と安全性の確保や、競争力確保のための技術力の強化などが挙げられます。さらに、プロジェクトとしては気候変動問題への対応も求められます。
これらの問題に対して中部支部はこれまで、新技術導入や新規格解説などの各種講習会を実施して業界の技術力向上をサポートしております。また次世代を担う若手技術者や学生などとの交流会や彼らの活動や研究の成果を発表する講演会などを企画・運営して若手人材の確保や育成に努めています。さらに一般市民を対象に現場見学会を実施するなど、業界への理解を広める取り組みも行っております。今後もこれらの取り組みを積極的に推進し、学会活動の活性化をさらに進めていく所存です。
土木学会は産・官・学が集い、業界横断的に情報共有し技術的活動に取り組む組織です。その強みを活かし、土木界発展のため、会員の皆様とともに努力し進んでまいりたいと思います。今後とも、会員の皆様の中部支部に対するご支援、ご協力をよろしくお願い申し上げます。
令和6年度土木学会中部支部長
小林 智尚
(岐阜大学 教授)
中部支部会員数
2024年5月末日現在の土木学会中部支部会員数は、下表の通りです。
正会員 | 個人 | 3,114名 |
法人 | 52団体 | |
学生会員 | 617名 | |
特別会員 | 40団体 | |
合計 | 3,823名 | |
フェロー会員 | 121名 | |
名誉会員 | 29名 |
注)名誉会員及びフェロー会員は正会員(個人)に含まれる
支部役員名簿
支部組織体系
支部の活動
過年度の活動については各年のページをご覧ください。
委員会・WG活動
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